水路・石垣修復

更新日:2019年07月11日

   令和1年7月5日、6日、明浜町狩浜において「石積み学校」による石積みイベントが開催されました。このイベントは、伝統的な空石積み(コンクリートを用いない石積み)の技術を学ぶとともに、中山間地及び農業生産の維持に寄与することを目的としています。

   今回のイベントには、地元の柑橘農業後継者は無論のこと、遠くは千葉県から、また、松山市や宇和島市からも石積みを習いたい方が参加し、平成30年7月の西日本豪雨で被災した、明浜町狩浜の「宇和海狩浜の段畑と農漁村景観」区域の段畑内水路(幅約1m、長さ約10m)と石垣(幅約2m、長さ約6m)の石積みを修復しました。

   天候は、初日薄曇り、2日目晴れの暑い中、作業はまず崩れた石積みの石等の撤去から始まり、石積みに利用できる石、その他の石や泥に大まかに分けていきます。その後、根石(基礎石)を敷く部分の水路の底をツルハシや鍬、スコップで均し根石を敷いていきます。次に、その上に順次石を積み上げていくのですがこれがなかなか難しく、下の石や隣の石とある程度面が合う石を探し、水路の面側をやや高くして傾斜をつけて積んでいきます。その奥にぐり石(※)を敷き詰め積石を固定していきます。このぐり石によって石積みに強度が出てきます。この作業を繰り返して元の石積みの水路が修復できました。

   実際に石積みを体験して、改めて狩浜の段畑を眺めてみると、石積み技術の高さに感心させられるとともに先人の偉大さを感じました。今後は、この段畑をどう保存していくかが大きな課題です。

※ 直径10cm前後の大きさの石で、地盤固めや石垣の埋め石等に用いる小石。

          (崩れた石積みを撤去)

            (崩れた石積みを撤去)

          (石積みの約9割が完成)

              (水路修復完成 1m×10m)

           (石垣の積石の撤去作業)

           (石垣修復完成 2m×6m)

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