(野村分館)おすすめ本紹介(6月)

更新日:2025年06月03日

リクエスト本・小説・実用書・児童書など

本はただの紙ではありません。

そこには作者がいて、対話し、思索を深めることができます。

また、自分では上手く言葉にできない感情や状況も、

卓越した描写で切り取ってくれますね。

読書しながら笑ったり泣いたり憤ったり。

また、そんな言葉が聞きたかったと感激したり。

理解が深まることで人生が広がる読書。

一日に一行でもいい、本を手にとってみよう。

多々ある本の中から、毎月何冊かを紹介します。

一般書

『洞窟おじさん』(文庫)

加村一馬:著 小学館:発

何かの記事で本書を知り、読んでみたい!と即入手。

子ども時代には、親とのささいなケンカなどから、

あてもなく「家出してやるっ」と頭にくる瞬間もあるが、

実際に家出したところで自力で生きるのは困難だ。

しかし、いた!

本書は著者の実話、昭和35年、13歳で家出し山奥の洞窟に隠れ住み、

オジさんになるまで生き延びたのだ。

家出の理由は親からの虐待。

家を出て2日目に、愛犬のシロが後から追いついてきた。

著者とシロとの洞窟での暮らし。

途中でシロは死んでしまうのだが、

もしシロがいなかったら耐えられなかっただろう。

食料(カタツムリ、ヘビ、ネズミ)の調達など、

サバイバルの方法もイラスト付きで詳しく書かれている。

「独立して自力で生きてやる!」という気概や人間性が凄いと思った。

43年間のサバイバル生活とその後の社会復帰など、

55年の軌跡が綴られている。ドラマ化もされている。

90代、100歳越えになっても、意欲的に生きるシニア世代が増えた。そのご著書から健康の秘訣や、戦争・災害等を生き抜き、次世代に伝えたい思いなどを教えて頂きましょう!

『きれいに生きましょうね 90歳のお茶飲み話』 草笛光子:著 文藝春秋:発

『人生は七転び八起き』 内海桂子:著 飛鳥新社:発

『102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』石井哲代・中国新聞社:著 文藝春秋:発

『弘子さんの健康100歳プロジェクト 寝たきりにならない、長生き暮らし』松井弘子・埼玉新聞社:著 埼玉新聞社:発

児童書

『せかいにひとつあなたのうた こどものけんりをたからかに』ニコラ・デイビス:文 マーク・マーティン:絵 子どもの未来社:発

静かに優しく子守唄のように語りかけてくれる詩的な絵本ながら、

はじめに・おわりに、には文を書いたニコラ・デイビスさんの言葉や

子どもの権利条約の一部が紹介されており、

子どもの権利について理解するのに最適な一冊。

『世界の料理図鑑』地球の歩き方編集室:編 Gakken:発

旅の書籍『地球の歩き方』による子ども向け図鑑。

ご来館者さんのお問い合わせにより入った本。

世界の料理について、写真でわかる本を、のご依頼にぴったりの図鑑。

しっかりした作りの特別堅牢製本図書。

豊富な写真による世界各国の料理や素材紹介に加え、

以下コラムも充実。

  • 世界のギョウザ
  • ハーブ&スパイス図鑑
  • クリスマスとイースターのお菓子
  • 世界の朝食
  • 世界の軽食&おやつ
  • 世界の珍料理

読み継がれる名作

『飛ぶ教室』

エーリヒ・ケストナー:著

様々な訳者のものがある。

自館所蔵は、

那須田淳:訳 KADOKAWA:発 (新訳)

若松宣子:訳 偕成社:発 (完訳版)

高橋健二:訳 岩波書店:発 (ケストナー少年文学全集4)

表紙や中の挿絵も様々で、好みは人それぞれでしょう。

ドイツの反骨の作家ケストナーは『エミールと探偵たち』

『点子ちゃんとアントン』『ふたりのロッテ』『動物会議』

なども有名。

『飛ぶ教室』というタイトルであるが、SFやファンタジー要素はない。

ドイツの寄宿学校を舞台にしたクリスマス(季節はずれだが、、、)の名作。

個性豊かな少年たちやそれを暖かく見守る先生たちの物語。

子ども一人一人のキャラクターや事情、心情、友情が生き生きと描かれている。

大人・子ども両方への、ケストナーからの様々なメッセージが込められている。

子どもでも大人でも同じように辛い事や苦しい事があるなあ、とか、

少年たちの男社会の構図?を感じたりもした。

 

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