【報告】【5年生 第6回目】肱川で水生生物調査(令和4年9月14日)
待望の水生生物調査
野村のまちなかを流れる一級河川肱川の環境を調べるため、水生生物調査を行いました。
当初7月に行う予定でしたが、その時は台風の影響により延期に。楽しみな気持ちを育みながら当日を迎えました。
環境と暮らしのつながりを知る
5年生の総合学習のテーマの1つが「環境」。第1回目の授業の時に、身近にある肱川の環境が知りたいなどの意見が出ました。その背景には、川は身近にありながらも日常とのつながりを意識することが少ないこと、「水が汚い」というイメージがあることなどが挙げられます。
その意見を踏まえ、後日先生らが中心となり、水生生物に詳しい愛媛大学の三宅洋先生に相談したところ、水生生物調査をすることでその川の水質を知ることができることなどを教えてもらいました。
また、児童たちは、親や祖父母の世代に話を聞き「昔は川でよく遊んだ」「うなぎやえびがとれた」といった昔のことを教えてもらいました。
野村の環境を知るにはぴったりだということから、愛媛大学、国土交通省肱川ダム統合管理事務所の協力を得て、今回の調査を実施することになりました。
いざ、調査開始
講師に、愛媛大学 三宅洋先生をお招きしました。はじめに注意事項や調査方法などについて説明を受け、いざ調査開始!
▲ 事前に入念な準備。安全な調査場所とそこに至る安全なルートを開拓します。
▲ 三宅先生からの説明を真剣な様子で聞きます。安全第一。
調査場所は、浅瀬にある小川が合流する地点を選びました。
愛媛大学大学院生らにも補助をしてもらい、下流側を網で受けておくと捕まえやすいなどのアドバイスを受け、それらを実践しながら、石を裏返したり草が生えている付近に網を入れたりして水生生物を探します。
生物が捕れるたびに歓声があがります。
普段川と触れ合う機会が多くない児童たちにとって貴重な経験だった様子。目に見えないほどの小さな生物から手のひらサイズの魚まで、多くの生物を捕まえることができました。
▲ 小川との合流地点。このような場所は生物が豊富にいるとのこと。
▲ 可能な限り広範囲を調査します。
▲ 石の裏にいる生物を捕まえる様子。
▲ 泥の中にも潜んでいます。
記録作業
岸に戻り捕まえた生物の種類などを記録する作業を行います。
捕まえた生物を白いタッパーに移し、事前に配布したテキストと見比べながら、種類や数を記録用紙に記入します。
これがなかなか難しい作業。同じような...違うような...似たような生物が多くいたり、指標としてテキストに載っている以外の生物も多くいたり...。わからない生物は逐一三宅先生や大学院生に聞き、丹念に観察を行いました。
▲ 白いトレーに移した中には多くの生物がいました。
▲ 皆で意見を交わしながら記録作業を進めました。
結果発表
記録した生物の種類や数から、その川の水質を知ることができます。
児童たちが記録した用紙をとりまとめ、最終的に三宅先生が判定を行い、結果は「おおむねきれいな川」!
比較的きれいな水にしか生息しない生物が多く観察できたとのことでした。
(国土交通省四国地方整備局が発行している「川には生き物がいっぱい≪生き物から知る、川の水質調査テキスト≫」に記載されている判定に沿うと水質階級2(1~4のうち上から2番目)に該当します)
児童たちからは「意外。もっと汚れた水だと思っていた」「多くの生き物が捕れて、観察できて楽しかった」といった声が聞かれました。
プロジェクト名でもある「水辺域」。その中心である川の生態や水質を知ることができました。野村小学校は、この調査の結果を何らかの形で地域住民の方々にも共有したいということです。
▲ 結果を発表する三宅先生。
▲ 最後はみんなでぱしゃり。
更新日:2022年09月15日