【報告】【5年生 第11回目】灰屋いも体験(令和4年12月16日)

更新日:2022年12月16日

明浜で栄えた石灰産業で生まれた灰屋いも

西予市明浜町は石灰産業の一大産地でした。当時の石灰職人さんたちがおやつとして食べていたのが「灰屋いも」だそうです。消石灰の生成過程で生まれる化学反応熱を利用していもを蒸し上げる方法です。

今日は、この仕組みを学びながら、自分たちで育てたさつまいもを使って灰屋いもを体験しました。

地元営農集団から講師をお招き

野村町で営農を営む「ころころ石営農集団」から、清家さんを講師としてお招きしました。清家さんは実際に明浜町で灰屋いもの方法などを学び、野村での体験学習などで灰屋いもを行ってきました。

まずはさつまいもを丁寧に洗い準備します。時折小雨が混じる寒い天気。冷たい水が手に染みます。

▲ 残りわずかのさつまいもを利用します

▲ 水が冷たい!

次に清家さんから説明を受けます。

準備したのは生石灰と水。生石灰に水を加えると化学反応を起こして高温になり、やがて消石灰になります。この過程で生じる温度は実に約200度!この熱を利用してさつまいもを蒸し焼きにします。

このような説明を受けた児童たちは一様に驚いた様子。火を使わないこと、200度近くにもなることに強い興味関心がわいたようです。「そんなに高温で焦げないの?」「本当にできるの?」ー。様々な疑問が投げかけられるのがその証。清家さんはひとつひとつ丁寧に回答していました。

いよいよ生石灰に水を混ぜ込みます。素早くさつまいもを敷き詰めます。すぐさま大量の水蒸気があがり、児童たちから歓声が沸き起こります。

ここからは約90分ひたすら待ちます。児童たちは一旦昼休みです。

▲ 講師の清家さん

1216灰屋いも

▲ 灰屋いもの仕組みなどを詳しく説明

▲ 混ぜ込む様子。写真は2人ですが、実は大人4人がかりで混ぜ込んでます。

▲ 大量の水蒸気が上がる様子

自分たちで育てたさつまいもを堪能

一生懸命育てて収穫したさつまいもですが、自分たちでしっかりと食するのは実は初めて。

石灰がついた皮を丁寧にはぎ取っていざ試食。焼き加減も丁度良い様子。「甘い!」「美味しい!」と言った声が上がります。

プロジェクト完走!

途中ジオパークについても説明を受けた児童たち。

消石灰は昔農地の土壌を改良するために非常に重宝されていたそうです。石灰岩が豊富にあった地域ならではの産業として栄えていたことを知り、その地域産業の歴史と結びついた灰屋いもを体験できたこと。非常に貴重な経験でした。

「環境と暮らし(食)のつながりを体感しよう」というテーマを掲げ取組んだプロジェクトはこれで完走となります。ここからは成果のまとめ作業に入っていきます。

今後、のむら復興まちづくりデザインワークショップでの成果報告会や、災害伝承展示室での成果展示などで、活動の成果を報告することを計画しています。

この記事に関するお問い合わせ先

復興支援室

愛媛県西予市野村町野村12号617番地1
電話:0894-72-0843
ファックス番号:0894-72-2323



メールフォームによるお問い合わせ