西予市の暮らしを時代、地域別に紹介-古墳時代の宇和(1)

更新日:2021年12月20日

古墳時代の初めころの土器が、宇和町の岩木赤坂遺跡から出土しています。いずれも破片資料ではありますが、畿内系、山陰系、吉備系の土器です。量的には畿内系が最も多く、次いで山陰系、吉備系はわずかです。当時の宇和盆地の人々が、外の世界と交流していた証といえます。

畿内系の甕(かめ)形土器の特徴として、いくつかのタイプがあることがあげられます。Aタイプは土器の形、仕上げ、粘土に含まれる鉱物などが地元のものと異なることから、宇和盆地の外からもたらされた搬入品であると考えられます。Bタイプは、形は畿内系と同じように作られていますが、仕上げがシャープさを欠き、粘土に含まれる鉱物には地元のものが含まれています。地元の素材で畿内系の土器をまねて作ったけど、細かな仕上げ方まで同じようにはできなかったのでしょうか。Cタイプは地元の土器の形をしていますが、仕上げ方に畿内系の手法を取り入れた折衷的なものです。

新しい外の世界からもたらされた文化を目の前にして、デザインや仕上げの手法を取り入れようと四苦八苦した姿がうかがえます。

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