西予市の暮らしを時代、地域別に紹介-古墳時代(3)

更新日:2022年04月21日

これまでの調査で、宇和盆地には、古墳時代前期(3世紀半ばから4世紀後半ころ)に属する前方後円墳が3基存在することがわかっています。現在のところ、最も古いのが、先般県史跡に指定された笠置峠古墳で4世紀前後(今から約1700年前)の築造。次に4世紀半ば~後半ころに築造された小森古墳と続きます。もう1基、築造時期はまだ明らかにされていませんが、宇和町杢所にはムカイ山古墳があります。3基の前方後円墳が作られるのは、南予では宇和盆地だけで、古代南予の中核的役割を果たした宇和盆地の面目躍如といったところです。


これらの地域では、先行する弥生時代には、岩木に上井遺跡、山田に坪栗遺跡、杢所の北側には田苗遺跡などの有力な遺跡が存在することがわかっています。また、時代は下りますが、奈良時代から平安時代の有力な遺跡や遺物も見つかっています。つまり、宇和盆地で前方後円墳が築かれる地域には、弥生時代、古墳時代、古代と絶え間なく遺跡が営まれているのです。こうした地域には、周辺地域と交流を行いながら安定的な地域経営を行い、前方後円墳を気付くような有力な勢力が存在したと考えてよいでしょう。

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