県指定 木造阿弥陀如来坐像

更新日:2020年06月01日


よ み:もくぞうあみだにょらいざぞう

所在地:愛媛県西予市宇和町小野田

所有者:極楽寺

指定年月日:昭和32年12月14日


 

極楽寺は、今では三間四方の一堂を残すのみで、地元小野田地区によって管理されている。

本像は、像高83.6センチメートルの等身大の阿弥陀如来坐像。矧ぎ目の緩みが進行するが、失われ後補されがちな両手首先や光背・台座の過半まで当初の部位を残す。的確な肉取りや自然な着衣のひだの彫法に見る写実的な表現に、鎌倉時代中期(13世紀半ば頃)の作風を認めることができる。現在は極楽寺本堂の右脇壇に安置される客仏としての扱いだが、像の法量からは一堂の本尊であったと考えられる。像内銘に見える大光院(小野田村とあるので極楽寺の近在地に存したはずだが不詳)の本尊であったか。

来迎印を結ぶことから推して、蓮台を捧持する観音菩薩と合掌する勢至菩薩像の侍る阿弥陀三尊像であったかもしれない。作風は堅実で、同時代の中央の作例に比較しても遜色ない。

2018、2019(平成30、31)年度の2年間をかけて保存修理が実施された。

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