県指定 絹本著色熊野曼荼羅図-

更新日:2018年07月06日


よ み:けんぽんちゃくしょくくまのまんだらず

所在地:愛媛県西予市宇和町明石

所有者:明石寺

指定年月日:昭和40年4月2日


 

古来熊野修験の道場として繁栄した明石寺(現天台宗寺門派)に所蔵されている絵画で、縦98.5センチメートル、横38.5センチメートルの絹本著色の掛軸である。作者や制作年は明らかでないが室町時代の作とされている。

曼荼羅図は、諸仏、菩薩および神々を配置して宇宙の本質、心理、精髄を表し、真言密教で説く悟りの境地を図画したもので、これを崇拝の対象とし、また、一つの対象に心を集中して深く観察する観想の対象とした。

この曼荼羅は、熊野三山と那智の滝を描いて那智権現を象徴し、中央の円相(悟りの対象)に本地仏と熊野神を図し、円周には中台八葉院に基づく仏尊を配し、さらに一定の法則に従って諸仏諸神の図様が描かれ、「熊野曼荼羅」の特徴をよく示している。明石寺における地方修験者の修行信仰を伝える画幅である。

(愛媛県教育委員会文化財保護課編1993『愛媛の文化財』愛媛県教育委員会より引用)

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