国指定 紙本墨書歯長寺縁起

更新日:2018年07月06日


よ み:しほんぼくしょしちょうじえんぎ

所在地:愛媛県西予市宇和町伊賀上

所有者:歯長寺

指定年月日:昭和11年5月6日


 

歯長寺縁起は、住職寂証(じゃくしょう)が至徳3年(1386)に筆緑し、享徳3年(1454)に秀栄が書写したもので、縦20.6センチメートル、横15.2センチメートルの(ふくろ)(つづり)装の一冊子です。

記事は、元応2年(1320)から67年間にわたり寂証が見聞した事件、風評を書いたもので、一般寺院に伝わる由来を中心とした縁起とは趣を異にし、特に元弘・延元の変に関する記事が多く、動乱期の史実を伝える資料として注目されています。

歯長寺は、元応2年(1320)西園寺氏代官の開田(かいだ)(ぜん)(がく)が発願し、戒壇院(かいだんいん)設立のため下向中の()(ぎょく)和尚を開山として移建されたもので、京都法勝寺の末寺でした。また、享徳3年(1453)の西園寺氏寄進状によれば、孝謙天皇勅願寺で西園寺氏の氏寺とあり、南予きっての名刹です。

(愛媛県教育委員会文化財保護課編1993『愛媛の文化財』愛媛県教育委員会より引用、一部改)

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