市指定 山田薬師厨子

更新日:2018年07月06日

山田薬師厨子

よ み:やまだやくしずし

所在地:西予市宇和町西山田

所有者:山田薬師

指定年月日:平成17年10月25日


 

本堂内陣に安置された大型の厨子である。建築年代は、様式上江戸時代前期の17世紀中期と考えられる。唐用を主体とし、一部に和様を加える。現状では、内法長押を打ち、その下方をすべて新材にて全く当初とは相違する形式に造り替えしているが、それでも長押より情報に於いては、当初のままほぼ完存「しており、当地方の唐様厨子の傑作のひとつであったことがよく分かる。円柱の上端を丸くすぼめる粽、柱頭に付き出す木鼻、その上の台輪、そして、唐様の尾垂木を入れる三手先の組物など、当地方の室町時代の厨子の形式を正しく継承している。年代の下降により彫刻に立体感が加わっており、全体的に華やかである。化粧垂木の落下など、若干の破損は見られるものの、内法長押以下の造り替えを除けば保存状態は良好である。

類例として、鬼北町善光寺薬師堂内厨子(15世紀末、国重文)、宇和島市正法寺観音堂内厨子(16世紀前期、県指定)、宇和島市吉田町医王寺本堂内厨子(16世紀)などがある。

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