市指定 回国供養地蔵

更新日:2018年08月30日

回国供養地蔵

よ み:かいこくくようじぞう

所在地:明浜町俵津

所有者:地蔵院

指定年月日:昭和62年10月7日


 

俵津脇の高台(上ノ山)にある庵寺のすぐ右上に地蔵菩薩立像がある。総高271.7センチメートル、像高138.8センチメートルを測る花崗岩製で、錫杖を亡失する。基礎側面の刻銘からは、文政8年(1825)の製作で、石工は三秋源之進であることがわかる。三秋は対岸の吉田の石工であると思われる。

大乗妙典日本回国供養塔とあることから、願主銀松が六十六部廻国聖として全国六十六カ国を廻って霊社霊寺に納経する廻国修行を行い、満願の後故郷に帰った際に行った造像かと思われる。4名の世話人は出資者でもあったか。いずれにせよ法華信仰に基づく施行であり、台座内には実際に法華経ないし納経札を納めたものかとも推測される。江戸時代後期の作ながら、造像に関わる諸事情を確かめうる作例であり、仏教民俗資料として貴重なものといえよう。

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