市指定 鹿頭

更新日:2018年07月06日


よ み:しかがしら

所在地:宇和町小原

所有者:小原地区

指定年月日:平成25年7月29日


 

小原庄屋清家日記によると、小原の五つ鹿踊りは、宝暦年間(1751~63)に宇和島城下に習い伝えられたとされている。

(おん)鹿(じし)の鹿頭は2本の角を有し、雌鹿の頭は白色で角がなく赤い小型の鳥居が付く。鹿頭の内面にはそれぞれ墨書が確認されるが、雄鹿のうち「四」と記された頭の内面には、「寛政五丑八月拵 作者城下傳□ 代五拾目」とある。これにより、寛政5年(1793)に宇和島城下の職人の手により製作されたものであることが確認できる。なお「一」と記された面にも「寛政」の墨書が確認できる。

南予地域の在銘鹿頭には、嘉永4年(1851)に製作された西予市城川町下相の鹿面(宇和島城下裡町1丁目の森田屋磯右衛門作)をはじめ、鬼北町清水(嘉永6年(1853))、伊方町川永田(嘉永7年(1854))、宇和島市裡町(安政4年(1857))、明浜町狩浜(嘉永)、宇和島市槇川(天保元年(1830)・ただし後書)の在銘鹿頭がある。

小原の鹿頭は、これまで最古とされてきた下相のものより50年以上古く、南予最古の鹿頭である。当時の鹿頭の形態、製作技術、南予における鹿踊りの広がりなどを理解するうえで重要である。

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