市指定 御神像

更新日:2018年08月29日


よ み:ごしんぞう

所在地:西予市野村町白髭

所有者:三島神社

指定年月日:昭和47年12月2日


 

大山積(おおやまづみの)(かみ)(その一)、雷神(いかづちのかみ)(その二)、高龗(たかおかみの)(かみ)(その三)として祀られる。主神たる(その一)の像高(40.0センチメートル)が雷神像(42.5センチメートル)より小さいことは不審だが、作風から見て三軀が同時一具の作とは認めがたいので、法量のばらつきをさほど問題視する必要はないかもしれない。(その一)像は衣文の彫法や肉取りが三軀のうち最も柔らかく、膝部の突き出た像底の形状も、最も古様である(平安~鎌倉)。三軀のなかで最も年齢を感じさせるところは、当社における主神にふさわしいとも思われる。(その二)像はこれに次ぐ制作と思われるが(鎌倉)、同じ針葉樹ながらやや硬さを感じさせる材であり、保存状態も比較的良好であることを考慮すれば、カヤ材を用いているかもしれない。切れ味の鋭い衣文の彫法が本像の特徴であるが、これも用材と関わるかもしれない。最も小さな(その三)像は、像底の輪郭が箱形に近く、三軀のなかでは最も制作年代が下降するであろうが、写実的な面相表現を見れば、鎌倉時代を降るとも思えない。中世にさかのぼる神像がまとまって伝存することはまことに貴重であり、市の指定文化財たるにふさわしい作品である。

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