市指定 極山境界絵図及び裁定書

更新日:2018年07月06日


よ み:ごくざんきょうかいえずおよびさいていしょ

所在地:西予市三瓶文化会館ふるさと資料展示室

所有者:蔵貫地区

指定年月日:平成4年7月1日


 

江戸時代、山がちな南予一帯では、山林の境界争いがよく起こった。

この古文書は、蔵貫村(三瓶町)と東山田村(宇和町)の間にある草刈場として利用された極山をめぐる境界争いの絵図と裁定書(一枚の紙の表裏)である。明和6年(1769)、当時の郡奉行の徳弘五郎左衛門の花押と、絵図には地名・岩など境界の目安となるものが描かれている。

郡奉行の裁定は、分水嶺を境界とせず三瓶町側に下がった所を境界というものであった。これを不満に思った蔵貫側は境界の一つの大きい松を山刀で切りつけ、これを「徳弘切腹の松」と呼び、山田側は「徳弘の智慧の松」と呼んだそうであるが、今は枯れて残っていない。文政7年(1824)には境界争いが再燃し、天保7年に決着が図られた。縦92cm、横125cmを測る。

歴代の蔵貫村区長の引継箱の中に保管されていたもので、境界争いの一端を知ることのできる貴重な資料である。

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