市指定 弥生土器

更新日:2018年07月06日


よ み:やよいどき

所在地:宇和歴史民俗資料館

所有者:西予市

指定年月日:昭和30年12月16日


 

縄文時代晩期後半に北部九州に稲作文化が伝わった。米や稲作の技術はもちろんのこと、木製農具や大陸系磨製石器、土器など生活の全般に関わる文物がもたらされ各地へ伝播した。したがってこうした遺物の存在は、当地に稲作文化がもたらされたことを間接的に示す。

本品は、米所宇和の原点を表す遺物のひとつである。県道上松葉狭間線を新設する際に削平された小丘から出土したという。小形品で、球形の胴部に厚い円盤状の平底がつき、頸部(けいぶ)は直線的にすぼまり(こう)縁部(えんぶ)は小さく外反する。頸部と肩部の境目の段は小さくその外面は沈線で区画されている。口縁部外面には粘土帯が貼付され肥厚させている。胴部外面は丁寧に磨かれている。板付(いたづけ)2.式である。

小形の壷は墓の副葬品に用いられることが多く、この土器が出土した金毘羅山遺跡は墓域、弥生時代前期の遺物が多く出土した永長(ながおさ)遺跡は生産域、居住域として捉えられている。

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