市指定 打掛

更新日:2018年07月06日


よ み:うちかけ

所在地:城川町嘉喜尾

所有者:個人

指定年月日:昭和53年5月27日


 

この打掛は、佐伯家に伝わるものである。慶長年間の頃巫女がここに住んでいてその名を花代と呼んでいた。この打掛は宇和島藩主伊達秀宗から花代に授与されたものである。

伊達家の家臣山家清兵衛の暗殺について、その不平と同情は藩内の隅々まで広がった。藩主秀宗公は、清兵衛一族の霊を慰めるため、藩下の祈祷師33名を呼びよせ、山家一族の怨魂を祀るについての祈願祈祷を続けたところ、花代と申す巫女がその霊魂を感応し、今現在の地に和霊神社と銘して祭祀するようにと報告した(和霊とは霊を和らげるの意)。秀宗公は大いに悦ばれ、花代にお墨付きと衣装、金子、たくさんの宝物を与えた。

この打掛は、白の綸子地に(ぬい)で模様を入れたもので、その模様は、松竹梅の色糸の刺繍縫、肩背に鶴、裾模様には金糸の流水模様が描かれている。裏地は桃茶色、身丈1.58m。

呼称は、「地白鶴松竹梅流水模様打掛(じしろつるにしょうちくばいりゅうすいもよううちかけ)」(打掛は地赤、地白、地黒がきまりである)。野口光敏氏の鑑定によると、江戸時代前期のものであるという。

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