平成30年度第2回歴史文化講演会を開催しました。

更新日:2019年01月28日

平成31年1月26日(土曜日)、第2回の歴史文化講演会を開催しました。

調査委員会副委員長を務めていただいた宮本春樹先生(日本民俗学会)を講師に、「宇和海狩浜と景観と生業の変遷」と題して講演していただきました。

宮本先生は、四国の重要文化的景観の特徴やそこでの取り組みを紹介したうえで、狩浜の特徴などについて次のように紹介されました。

【要旨】

狩浜はミカン産地としては後発だが、地質的に石に恵まれ村づくりも盛ん。江戸時代に鰯漁が主で櫨やサツマイモ栽培などの農業も行った。明治に入るとイワシの不漁もあり、農業と行商、機織りが主になり、大正期は養蚕が主な生業だった。戦後は甘藷切干しといりこ、少しの柑橘、そして現在は柑橘が主で溶食やシラス漁がある。

畑には江戸期からの畑割が残る。黒潮で温暖、リアス式海岸で風波が穏やか、地質は石灰岩で美味しいミカンができるというところが特徴。日当たり良好、石垣と海の反射の3つの太陽。これらが狩浜の売りである。

段畑は水路や通路も石を敷く。ところどころにポツンと突き出た石があって、これまで何かと思っていたが、周防大島の例から草刈りの際の足掛かりとしたものではないだろうか。初期は他所から習った可能性もあるのでは。石積みの古いものは布積み、新しいものは割石の谷積み。石の質から角が作れず隅は丸くおさめる。

集落内では、クサラカシを製造し、畑の野つぼへ移した。蚕は風で飼うの言葉どおり、養蚕に使う建物は四方に開口部が大きくとられているが、耐震は心許ない。狩浜の秋祭りは昔の形態がよく残っている。船で海上渡御を行うなど漁村のまつりの様子をよく表している。

選定のメリットには、景観維持のための補助金が得られること、観光客・訪問客が確実に増えること、地域づくりに役立つことなどが挙げられる。

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