【里山】旧石鎚神社

更新日:2025年06月27日

旧石鎚神社

標高464メートルの権現山(ごんげんやま)には、狩浜を一望できる山岳公園があります。石鎚神社は、この山岳公園に隣接して鎮座しています。

現在のようにまだ道路が整備されていなかった時代、狩浜の住民たちは本浦の「やすんばみち」からの参道を歩いて上り、参拝していました。参道を上った先は、現在の宇和・高山線に通じています。この道を通って、宇和の山田薬師へ参拝したり、櫨を担いで大洲方面へ運んだといった話が残っています。

こういった立地もあり、かつては雨乞い祈祷のほか、街道交通の安全を祈願していた神社で、信仰の観点から重要な構成要素です。

手水鉢は弘化3(1846)年の砂岩製で、「石鉄山」(=石鎚山)と「狩浜浦」の刻銘が見られます。

鳥居は明治7(1874)年の花崗岩製で、「尾道 市村屋定助」という尾道石工の銘が刻まれています。総高198センチメートル、貫下端までの高さ141センチメートルと小ぶりな鳥居ですが、狩浜出身の大阪相撲力士「西の海安吉」が帰郷した際、この鳥居の片竿を一人で担ぎ上げたという言い伝えが残っています。

 

参考

『西予市文化的景観調査報告書』(西予市教育委員会/2018)p.145

石鎚神社の手水鉢

手水鉢

石鎚神社の鳥居

鳥居

石鎚神社の祠

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