沖村家の養蚕小屋

更新日:2026年01月13日

最盛期の養蚕農家の屋敷構えを伝える重要な建物です。

木造二階建寄棟造桟瓦葺の蚕室専用の建物で、市道中筋線沿いの敷地に南面して建っています。

狩浜では養蚕業が隆盛した大正期から昭和のはじめにかけて、このような専用蚕室が多く建てられました。

狩浜で多く見られる養蚕小屋の間取りとしては、1階・2階とも8畳程度の蚕室を3部屋ずつ横に並べて片廊下を設ける形式が一般的でした。建築的特徴として、1階の各蚕室に炉をつくり、暖気を2階に上げるため、2階床に開口部を設けるか、一部の床が取り外せるようになっています。また、2階天井の四隅または中央に換気孔が開けられ、越屋根によって換気が促進されます。床高は、床下に炉を築いていたことや、地面からの湿気を防ぐため、高床となっているものが多く見られます。当家はこれらの特徴を残す典型例です。

蚕室の部屋境は、保湿と採光の目的からすべて障子戸や欄間障子が使われました。調査時のヒアリングによると、蚕室の室温管理は、養蚕教師の指導を受けながら温度計を持って行うほど厳密な作業だったようです。

 

参考 「西予市文化的景観調査成果報告書」(西予市教育委員会,2018)p.70、p.95

養蚕小屋図面

平面図および立面図(同報告書p.95より)

養蚕小屋の特徴

養蚕に適した環境を整えるため、様々な建築的工夫が凝らされています(同報告書p.70より)

沖村家養蚕小屋外観

外観

越屋根

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