• 卯之町の町並み
  • 鳥居門
  • 飾り瓦
  • 手摺り

卯之町の町並みの概要

名 称:西予市宇和町卯之町伝統的建造物群保存地区

面 積:約4.9ヘクタール

範 囲:伝建地区範囲(PDFファイル:390.1KB)

選定年月日:平成21(2009)年12月8日

<特徴>

卯之町は室町時代から戦国時代にかけて松葉城を拠点とし、南予全域を支配した西園寺氏の城下町が起源となりました。西園寺氏が黒瀬城に移り、滅亡した後も存続しましたが、たびたび火災に見舞われ、1651年(慶安4年)に現在の場所に移転し、卯之町と改称されたと伝わっています。

近世初頭には宇和島藩に組み入れられ、城下町としての地位を失いましたが、江戸時代には宇和島街道をはじめ主要な街道が交差する在郷町として栄え、宿駅や四国霊場第43番札所である源光山明石寺の門前町としても賑わいを見せました。江戸時代後期の蘭学者二宮敬作や、日本人初の女性産科医である楠本イネも往来した通りとして知られています。

保存地区内には、近世の地割りが良く残っており、宇和島街道沿いの開口部以外を塗籠める桟瓦葺の重厚な町家が残っています。町家には妻入りと平入りが混在し、格子や持ち送り、飾り瓦などの意匠に特徴があります。近代の教会や学校などの洋風建築も存在し、特徴ある歴史的風致が現在も残っています。

伝統的建造物群保存地区とは

昭和50年の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群保存地区の制度が発足し,城下町,宿場町,門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。市町村は,伝統的建造物群保存地区を決定し,地区内の保存事業を計画的に進めるため,保存条例に基づき保存活用計画を定めます。国は市町村からの申出を受けて,我が国にとって価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定しています。